第6号 1995年12月1日


主な内容
ハワイの布教
ハワイ開教総監 松 浦 玉 英

 ハワイ開教の始まった1903 年より1941年の第二世界戦争 勃発までの38年間は、移民一 世への布教の徹底、二世への仏教 と日本語教育の最も盛んだった時 代であり仏教も大いに興隆した時 であった。

 移民時代の開教の苦難は言語に絶し、曹洞宗最初の河原 仙英師は開教5年43才にして 此の土となられた。1941年12月真珠湾爆撃によりハワイの開 教は閉され、殆どの開教師は監禁 者として(家族も同様)米大陸に 抑留されること四ヶ年。帰布して 其の寺の復興を計る。別院を始め 他の九ヶ寺も夫々、移転、新築、 改築、日本語学校再開に当る。

 開教当時を偲びつつ開教師夫婦は檀 信徒と一体となり、血と汗と涙に よって次代の為にとこれを達成した のである。

 1980年に入り日本の経済が 好転し、宗務庁より開教総監部へ の補助金下付、1990年、開教 より実に87年目開教師に対す る助成金なるものを下付され海外 開教師も漸く当局より認められた 感がすると感無量。

 現在一世は殆ど少なくなり又二 世も老境に入り時代は三世に推移 し六世まで教える様になった。従っ て日本語の使用も少くなり殆ど英 語に代り同時に布教に於ても大転 換期を迎えている。

 このままでは、ハワイの仏教は次 第に衰微して死んでしまうのではな いかと二世仏教徒は心配している。 移民仏教、日本仏教はなくなって も、時代に相応しい布教方針を打 ち立てその指導に当る人材を排出 すれば曹洞禅仏教は決して亡くな らず国際仏教として大いに発展す ることになるかもしれないと思はれ る。

 数日前二日間に渉り当地に於 て第四回U.S.SOTO信徒大会 が開催され今後のハワイ・アメリカ 曹洞禅仏教について討論が行われ たばかりである。ハワイは今、開教 師の人材打出に、開教師と檀信徒 一丸となって取り組んでいる。

 日本に於ても大いに関心を持ってもら いたいものである。


特集

第四回ハワイ・北米檀信徒大会開催される!

 去る十月七日(土)、八日(日)、の両日、ハワイ・オアフ島に於いて、第四回ハワイ・北米檀 信徒大会が開催された。

 会場は、観光客で賑わうワイキキとは反対側(北側)にあたるタートルベイ・ヒルトン・ホテル。ハワイ八ヵ寺、北米三ヵ寺の開教師、檀信徒総勢百五十名が一同に会し、「これからの自分たちの寺、そして仏教」について熱い議論が繰り広げられた。

 ハワイの日系仏教は今、そして未来は……!

第一日目

開会式&基調講演

 午前10時より開会式が、ハワイ開教総監・松浦玉英 師の導師のもとで執り行われた。スケジュールに従い、 松浦玉英師北米開教総監・山下顕光師の挨拶の後、早速 ハワイ大学宗教学部部長、田辺ジョーイ博士によ り、「日系仏教の変容」と題し、基調講演が行われた。

 田辺教授は、
@仏教の国際化(インターナショナラ イゼーション)、
A仏教のアメリカ化(アメリカナイゼーショ ン)、
B仏教の日本化(ジャパナ イゼーション)の三つのポイント についての見解を述べられ、二十 一世紀のハワイ仏教の将来につい て提言された。要約は次の通り。

 「日系仏教寺院がだんだん衰退 しつつあることを見るのはつらい ことですが、死は再生を意味する ことだと理解すべきです。だから アメリカにおける仏教の将来は、 日本の型の仏教ではなくアメリカ 仏教として再生されるかどうかに かかってきます。

 インドで生まれ た仏教が中国、韓国、日本と伝わ りそれぞれに型を変え、中国仏教 になり、韓国仏教になり、日本仏 教になり生き延びてきました。で すから、アメリカでは日本仏教は アメリカ仏教にならなくてはなら ないのです。

 戦前からハワイの仏 教は国際化に向かっての活動をし てきました。正法寺別院をはじめ 本派本願寺の建物は、日本的なも のでなくインド的なユニークなも のです。

 つまり、『どのように宗 派の違いを取り除き、無宗派の仏 教を確立するか』ということに重 点を置いてきたかということです。 1931年には、125の日曜学 校がハワイ仏教寺院に設立され、 仏教の教えに基づいた教育がなさ れてきました。

 最近ではセクシャ ルハラスメントや寺院における男 女差別の問題を取り上げるグルー プもでてきています。

 アメリカ仏教になるということ は、すべてアメリカナイズすることではありません。言葉、 習慣を変えたからといっ て、アメリ力仏教にはな れません。大事なことは アメリカ的に変容するこ とです。

 現在、異なった 少数民族のグループは各々 の特徴を主張しています。

 例えば〔アフリカン・ア メリカン〕という言葉は、 〔ブラック(黒人)〕とい う言葉に変わって使われ るようになっています。

 ハワイ大学では日本語を 学ぶ大学生が増えていま すが、堂々と先祖の使っ た言葉を学ぼうという姿 勢が見られるのです。ま た、盆踊り、太鼓(ワイ ア龍仙寺の駒形夫人フェ イさんの指導するハワイ祭太鼓は 大変有名)、茶道、華道、マーシャ ルアーツといった日本文化に親し む若い人たちが増えています。

 そしてそのような日本文化に興味を 持っている若い人たちが寺にやっ てきます。ですから私たちは、大 切に保持しなければいけない伝統 は何かを考えなければいけないと 思います。

 曹洞宗の場合は、坐禅 は大事な教えだと思います。最後 に私たちはハワイの他のグループ、 ベトナム、韓国、タイなどの仏教 徒と協力しあいながら国際化をは かり、アメリカナイゼーション、 ジャパナイゼーションを強調して おきたいと思います。」

 昼食をはさんで午後からは、総 監部シニア・ニミスター・町田時 保師の司会進行で、パネルディス カッションが行われた。

 パネリストはハワイ元本派本願寺総長(ハワイ二世)・藤谷ヨシアキ師、総 監部現地養成開教師・シャクティー・ カーン師、元ハワイヘラルド新聞 社編集長・アーノルド・ヒウラ氏 が、田辺教授の講演を受けて、そ れぞれの立場でハワイの日系仏教 寺院の将来について意見を交換し た。

 藤谷師は、「仏教の本質的な教 えを理解することが重要であり、 現地の言葉で話すということが大 事である。コミュニティーの中で 英語を使うことは言うまでもない が、ハワイのキリスト教の教会で はハワイ土着の言葉をうまく使っ て教えを広めている。

 仏教徒は最初は突っ走っても急な坂道になる と止まってしまうスカイロケット (流星花火)のようであったが、 堅実に一歩一歩努力する登山者に なる必要がある。」と。

 ヒウラ氏は、田辺教授の3つの ポイントにハワイアンナイゼーショ ンを付け加え、宇宙飛行士・故鬼 塚工リソン大佐(パンチボールで 行なわれた仏式の葬儀の導師を藤 谷師が勤めた)、そして有名な裁 判官の仏式の葬儀に参列した印象 から、儀式とか型とかは余計なも ので、心の有様が大切である。

 そして仏教の本質を知ることを強調 した。

 カーン師は、「歴史的に見て仏 教は各国でその土地土地の神を取 り込んできたが、ハワイでも必要 である。アメリカナイズするため にはアメリカ社会の常識を寺の中 に取り入れなければならない。

 日本のようなお寺であってはいけな い。ミーティングなどは英語で、 法要は日英両語ですべきである。 子供のサマーキャンプなどをし、 仏教の価値を教えるようなアクティ ビティーを考えたり、アメリカ人 の開教師を養成することが急務で ある。」と具体的に提言された。

 その後この会議に出席した人た ちは、ポリネシアン文化センター にバスで移動し、ディナーとショー を満喫し、第一日目を終えた。

 午前九時より、ワヒアワ龍仙寺 主任開教師・駒形未彦師の司会進 行のもと、ディスカッション1リー ダーにハワイ大学歴史学センター 主任・西本ウォーレン氏、社会科 学リサーチ研究所所員・西本ミチ コ氏が選ばれ、会場の参加者に 「自分とお寺とのかかわり」「どうして今、寺のメンバーになってい るのか」「これからのお寺はどうあるべきなのか」などを 問題提起し、話合いがさ れた。

 はじめに、西本夫妻は 「クリスチャンの子供た ちは食前にお祈りをする が、どうして私たちはし ないのか?」と子供から 尋ねられ、自分達の宗教に ついて考えられるように なったと。

 それから会場 の参加者たちにマイクを 向けると、お釈迦様の教 え、あるいは道元禅師の 教えに触れてというこで はなく、両親が寺のメン バーで連れていかれたと か、友達が日本語学校に行ってい たとか、それぞれの「寺との関わ りあい」など会場から発表された。

 しかし、一般の日系人にとってお 寺が私たちに何をしてくれるのか? お寺に行くきっかけがない、お寺 は居心地が悪い、お坊さんとのコ ミュニケーションがとれない、な どの問題が現実にあるようである。

 議論の中で見えてきたことは、 お坊さんのリーダーシップがいか に大事かということだろう。アク ティビティーもお寺に来させるきっ かけとしては大事であるが、精神 的な依りところとして の居心地のよい環境作 りも心がけなければな らないということである。

 そして、ハワイに 根ざした自分たちを受 け人れてくれる仏教と いうものを考えていか なければならない。

 午前でこの会議は終 了した。その後、会場 を移し、アロハ・ラン チョン(昼餐会)が催 され、エンターテーメ ントに『ハワイ祭太鼓』 の演奏が披露された。

 今回のコンファレンス のテーマ「どのように 日系仏教寺院は変わっ ていくべきか」という ものを私たちの視覚を 通して、ハワイ祭太鼓の皆さんが 見せてくれた。

 彼らは、クム・フ ラというハワイの伝統的な踊りの 先生から歴史や実技を勉強し、日 本の伝統である太鼓の演奏の中に 取り入れ、独自の演奏形態を作る よう心掛けているとのこと。大変 感銘を受けた。ハワイの曹洞禅が これから生き残る象徴的な演奏で あった。(事務局)

(この記事を書くにあたって、ワ イアワ龍仙寺・駒形宋彦師、北米 開教師・サージャント・慈芳師に ご協力を戴いた。)


宗門開教の諸問題について

特別寄稿
SZl会長 松 永 然 道

 八月二十七日、ロスアンゼル スに於ける、故前角博雄老師の 本葬に出席させて頂いた。老師 の突然の遷化は、宗門の海外開 教にとって計り知れない大きな 損失であった。心からお悔やみ を申し上げた。

 八月最後の週には以前より予 定されていた、北米総監部開教 師会が開かれた。中心である前 角師を失ったが、開教師会は追 悼の意を込めて、期間を短縮し て、本葬の前に行われた。

 私はそのあとサンパワロの南 米別院本堂の落慶法要にも随喜 させて頂いた。会報編集部より 今回の出張の報告をするように 求められたが、ご承知のように 海外開教地での問題は依然とし て大きく、複雑であり、簡単な 報告で済ませられるようなもの ではない。比較的最近感じてい る事のみ二・三記してみたい。

 (一)開教師の滞在ビザの問題ー 現在新しく開教師として北米に 赴任する時得られるステイタス は就労ピザであり、これは開教 師にのみ交付され家族にはその 資格がない。宗門当局と総監部、 現地寺院教団側、開教師の更な る話合いが待たれる問題である。

 (二)開教及び開教師という言 葉の問題−海外の宗門へ教えを 伝える者を開教師と一般に呼ん できたが、伝道師、伝道教師が 増えてきており、南米において は修道師という実際に開教師と まったく同じ仕事をしている者 までいる。

 宗制上ははっきりし ていても、現地においてはその 間の区別さえ出来ていない様に 思われる。はたして現在開教と いう言葉さえ妥当なものなのか どうか、宗門の海外伝道の姿勢 をも含めて検討すべき時にある のではないかと感じた。

 (三)仏教二千五百年以上の歴 史には、当然その中に含まれる。 多種多様な文化的な形態が見ら れる、仏法の真髄は変らなくて も、やはりこれからのアメリカ 仏教も日本側から見た場合許容 し難いものが多く出て来るはず であり、現地側は自分達の習慣 の上に立っての日本側の相入れ ないものに悩む事であろう。

 その整合制をどのように考えてい くべきなのか大きな問題と思わ れる。

 (四)従って、宗門の開教方針 の確立と現地での状況に立脚し た将来の方向制を見極めるべき 指導者(複数)が必要と思われる。

 その他細かい点を数え揚げれ ば、まだ大小様々な問題がでて くる。共生の社会へ大きく変わ ろうとしている世界状勢にあっ て、宗門のおかれている立場も、 苦渋に満ちたものを受けとめざ るを得ない時が来るかも知れな いと思って帰って来た。


海外トピックス

前角師本葬LAで厳修!

 五月十五日、訪日中急逝された ロサンゼルス禅センター主任開教 師・前角博雄師の本葬が、去る八月 二十七日、北米ロサンゼルス・ジャ パンアメリカ劇場でしめやかに執 り行われた。

 グラスマン徹玄師を はじめとするお弟子たち、北米開 教師、日本からは宗務庁、永平寺、 総持寺、そして法縁の方々の参列 により無事に終えることができた。

北米開教師会議・寺庭婦人会開催!

 八月二十四日から三日間にわた り、北米開教師とその夫人三十六 人が参集し、第四回北米開教師・ 寺庭婦人会会議が開催された。

 今回は、宗務庁から佐藤良彦教化部 長はじめ、永平寺、総持寺からそ れぞれ代表を迎え、意義ある会議 となった。

寺庭婦人会では、昨年ロングピー チ仏教会・穀蔵夫人のデザインの Tシャツを全米各地で販売し、収 益の一部をサンフランシスコのペ イホスピスへ寄付したこと報告が された。そして今年度は、グリー ティングカードとクリスマスカー ドの販売を行い、同様にホスピス の援助に当てていくことになった。

 また、ペニー(約一円)運動と称 し、ペニー募金も併せて活動展開 している。

 寺庭婦人会ではこの小さな運動 が、仏教の教えを通じ、一人でも 多くの人々の役に立つことを願い つつ、頑張っている。

南米別院仏心寺本堂落慶法要円成!

 日本とブラジルの修航通商航海 条約締結百年目にあたる今年、南 米別院仏心寺本堂落慶法要が九月 七日、盛大裡に執り行われた。

 日本の宗務総長・大竹明彦師、永平 寺監院・南沢道人師をはじめ多く のご寺院、並びに参拝団一行、北 米・禅宗寺の参拝団一行、そして 現地の檀信徒の人たちの参加で賑 やかにお祝いすることができた。

 南米総監・森山大行師はこの度の 本堂並びに庫裡ホールの完成を成 し遂げ、任務を終え帰国した。

北米開教師・横井泰賢師  アイオワシティー禅センターへ!

 北米開教師・横山泰賢師は、こ れまでミネソタ禅メディテーショ ンセンター主任・奥村正博師を補 佐していたが、故片桐師とも法縁 のあるアイオワシティー禅センター に移動し、指導教化にあたること になった。

 アイオワシティー禅セ ンターは二十名ほどの小さなグルー プで、約二十年まえ、故片桐大忍 師の指導で始まり、ここ数年は、 奥村正博師によって指導が行われ ていた。


国内インフォメーション

ワン・ポウル・ネットワーク通信第三号発刊!

 ワン・ポウル・ネットワーク通 信第三号が、十月二十五日発刊さ れた。今号はミネソタ訪問特集で、 原田道一師とともに訪米した長崎 県佐世保市青眼寺住職・水町宗典 師の「根張りの風で土となる」と 題した紀行文が掲載されている。

 水町師は、「坐禅、作務、そして 托鉢を通して、日米双方ともに行 じることによって相互に交流し、 お互いに学びあい、共鳴し、共 に生きるということの大切さを 痛感した」とまとめている。

 その他に原田道一師の「ワン・ボ ウル・ネットワークのめざすも の」、サンフランシスコ在住の オラマス・サンドロ師の「茶と 禅」などの寄稿文が掲載さ れている。

 興味ある方は、 事務局(0577-78-1080)へご連絡下さい。

※ワンボウル ・ネットワークとは、一鉢(托鉢 用応量器)を縁とした草の根運 動です。地球禅仏教の原点を釈 迦牟尼世尊が示された托鉢「頭 蛇行」の実践に学び、草の根の 交流を願うものです。

 特に、ミ ネソタ禅センターの道友を精神的 に、物質的に援助しながら、今我々 が、お互いの初心を確かめあい独 坐に円通することを目的とします。


「世界宗教者平和の集い」懇親の夕べ

 去る八月九日(水)、1987 年から世界宗教者平和の集いを主 催している聖エジディオ共同体を 代表して、アゴスチーノ・ジョバ ンニョーリ博士(ミラノ聖心大学 教授)とジノ・バターリア師(司 祭)が来日された。

 最初からこの 世界宗教者平和の集いに参加して いる峰岸正典師のはからいで、東 京駅北口の国際観光ホテルで懇親 の夕べを持つことができた。


SZI研究会開催される!

 去る九月十二日(火)、十三日(水)にわたって、伊香保・ホテ ル天坊にて元海外開教師有志が集まり研究会が行われた。

SZl 創立三年目を迎え、今後一層進む国際化の中で、会が果たしてい く役割をもう一度確認すると共に、具体的な開教師支援や活動政 策というものを議論するためであった。

開会式に引き続き、事務局からの活動報告、秋田新隆師(元ハ ワイ関教師)、加藤簾孝正節(元ハワイ開教師)の意見発表が行われ た。両師の発表の要旨は次の通り。

意見発表

【秋田姉】
・帰国後、海外での経験を日本で 如何に活かしていくか、また、 日本の地域社会で何ができるか を考えながら布教活動を現在行っ ている。
・具体的には地域と共に国際交流 を進めている。
・将来は海外開教地における宗門 の教育機関が必要であり、現地 に根差した開教を進めなくては ならない。

【加藤師】
・開教師育成の為、端応寺の同安 居会にてブラジルへの留学僧制 度を発足したが、応募者がいな い現状である。
・国際化する現代において、SZ Iが内外の宗教情報機関になっ て欲しい。

 休憩をはさんで、松永会長を座 長にディスカッションが行われた。 はじめに松永会長より海外の開教 師不足に対しての派遣問題点につ いて説明がされた。

その後、参加 者からいろいろな意見が出された。 要点は次のとおり。

ディスカッションメモ
・英語だけでなく各国語を視野に 入れた活動を考える。
・宗報等にも毎月SZIの記事を 載せてもらうよう働きかける。
・永平寺の金子西堂老師が「我々 は葬式をアルバイトにしないか? 今のお坊さんは葬式を本業にし てしまった。この本業のままに しておくと二十一世紀には日本 のお寺はなくなってしまう。」 と言われた。
 死んだ人を相手に していては宗門の活性化などは ありえない。海外開教地には生 きている人への布教があった。
・SZIはある一面において自己 啓発のできる場であって欲しい。
・ホスピス・ケアの情報をSZI でまとめてほしい。また日本で 実現できないか?
・浄土宗では、小人数の海外スタ ディー・ツアーを企画し、病院、 ケア・ホーム等を現地開教師と 共に経験してもらい、開教師希 望者を育て、海外開教に興味を 持ってもらう努力をしている。
・開教師支援の具体的方向として、 徒弟への支援をも考える必要が ある。
・海外の仏式結婚が逆輸入できな いだろうか。
・年間行事として、勉強会(全員 全体)、総会、研究会(事務局、 元開教師中心)の三本立てにし ていく。
・若い僧侶で海外に出たい人々は 何を考えて出ようとしているの か。海外開教を通して自己啓発 の場としていきたい。教育機関 としての機能を持たせる。
・会報は読みたい人には無料で配 る。購読料はとらない。

 その後、活動政策提案が書記・飯 島師から提出され、その提案にそっ て、提案事項の修正、検討を行い 研究会を終了した。

 懇親会では、 海外開教の経験、失敗談等をお互 いに語り合い、楽しいひとときを 過ごした。

 翌朝、最終意見をいた だき、まとめは事務局が整理して 後日お知らせすることで了解を得、 藤川副会長の挨拶で閉会となった。


RETURN